impact experiments

低速衝突試験装置

これは一段式のエアガンで、圧縮空気を用いて、直径約10mmの金属球を、最大300m/s程度で射出できる。この速度域は重要な衛星が多い静止軌道での衝突現象に相当するにもかかわらず、低速度の衝突試験装置は全国的に数少ない。そのため、この装置で行われた衝突試験は国内外に貴重なデータを提供している。小惑星探査機「はやぶさ」のサンプラーホーンの貫通強度試験でも本装置が利用された.
 

衝突で発生する二次デブリの飛散

衛星のパラボラアンテナのリフレクタに利用される、ハニカムサンドイッチ板(アルミコア/CFRP表皮)に金属球を衝突させたときの、二次デブリの飛散状況の研究。二重露出により、弾丸と二次デブリひとつひとつの、速度分布が測定できる
 
 

衛星の破壊試験

単純な板材などへの衝突試験は多いが、搭載機器を含んだ衛星全体への衝突試験は、世界的にも希有である。これは、一辺15cm角の筐体に、バッテリ,CPU,通信機,GPSなどを搭載した模擬衛星に対する、超高速衝突試験の高速度撮影写真である。
衝突で完全破壊された衛星から、1500個以上の破片が回収され、ひとつずつ分類・計量され、世界的に貴重なデータが得られた。なお、この衝突試験は 九州工業大学・計算力学研究室(赤星研究室)の超高速衝突実験施設で行われた。