small satellite
ミッション背景
近年,宇宙デブリによる宇宙環境汚染および宇宙活動のリスクが増大しており, その対策として,Active Debris Removal(ADR)に向けた取り組みが推進されている.ADRを行うためにはデブリの姿勢や形状をあらかじめ推定することが必要であり,ライトカーブによる動態推定(ライトカーブインバージョン)が提案されている.ライトカーブインバージョンとは,物体が反射する太陽光の変動を観測することで物体の姿勢運動や形状を推定する技術であり,探査機「はやぶさ」の小惑星イトカワに向かう際にイトカワの形状を事前に推定するためにも用いられている.しかし,デブリの実際の姿勢とライトカーブを組み合わせた実証例は存在しない.従って,「宇宙環境保全」及び「安心・安全な宇宙活動」上、ライトカーブインバージョンの軌道上実証を行い,宇宙環境の改善に向けた取り組みをより確実なものとする必要がある.