Attitude estimation
Photometric attitude estimation
地上から光学観測によって宇宙物体を観測すると,その軌道,姿勢,形状と光学特性に依存して,明るさが変化します.そのため,この光度変化の時系列(光度曲線,ライトカーブ)を観測量とすることで,宇宙物体の軌道,姿勢,形状と光学特性を推定できることが知られています.観測量がライトカーブというスカラ量なのに対して,推定する状態量は高次元になるため,非常に難しい推定問題です.
このライトカーブを用いた推定問題に対して,例えば特定の幾何条件のもと発生するglintと呼ばれる特徴的なライトカーブの変化を用いて推定値を修正する手法を研究しています [1].glintは急激な等級変化(上図のピーク部)であるため,glintの前後は通常より姿勢の情報量を多く持ちます.具体的にはKalman filterの観測更新ステップにおいてglintが観測されたとき,glintが起こりうる姿勢に推定値と共分散に補正をかけます.これによりglintを陽に考慮しない推定より,推定が早く真値へ収束することが期待されます.
keywords: light curves, Kalman filter, BRDF
refs.
- Matsushita, Y., et al., Light Curve Analysis and Attitude Estimation of Space Objects Focusing on Glint, 1st International Orbital Debris Conference, Sugar land, USA, 9–12, December 2019.